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商圏人口について

新規出店を考えている際、戦略分析を行い集客が見込めるかを確認する方法として、商圏人口の調査がおすすめです。ここでは、商圏人口の意味や種類、商圏人口を調べる方法、調査ポイントについて紹介します。

商圏人口とは

商圏とは、お店の商品やサービスを利用する人が暮らすエリアのことです。商圏人口とは、その商圏内に住む人の数のこと。商圏人口を把握することで、新規出店地の選定や集客の見込み予測などができます。

商圏人口の種類

夜間人口・昼間人口

夜間人口は、その商圏に暮らす人口のことです。対して昼間人口は、夜間人口にほかの地域から通勤してくる人口を足し、さらにほかの地域へ通勤する人口を引いたものになります。

「昼間人口=夜間人口+流入人口(ほか地域から通勤してくる人口)-流出人口(ほかの地域へ通勤する人口)」の式で計算できます。

属性ごとの人口

夜間人口・昼間人口以外に、属性ごとの人口で分類する方法があります。属性とはその人の特徴のことで、人に対するデータを収集する調査を「人口特性調査」といいます。

例えば、属性ごとの人口には「男女別人口=性別で分類した人口」、「年齢別人口=年齢別に分類した人口」などがあります。人口特性調査のデータを把握することで複合的な分析ができ、ターゲット層をより明確にすることが可能です。

人口推移

人口推移とは、各地域でどのように人口が増減したか、なぜ人口が増減したかを把握するためのデータです。人口推移を調べる場合、それぞれ地域での単純な人口増減だけでなく、ターゲットとなる人口や世帯の性別や年齢・世帯構成・年収なども把握しておくことが大切です。

それによって該当地域での開店後、継続的に集客できるのか、売上が見込めるのかの予測が行えます。

商圏人口を調べる方法

行政要覧

各市区町村の役場には、「行政要覧」という人口動態をまとめた資料があります。人口推移や分類ごとの人口構成などを細かく確認することができるため、商圏人口の調査を行うときにおすすめの資料です。

データをインターネットで公開している地域もあるので、各自治体の公式サイトで確認してみましょう。また、検索しても見つからなければ区役所・市役所、または図書館などで聞くと教えてもらえる可能性が高いです。

実地調査

商圏を自分の足で実地調査してみるのもよいでしょう。実際に歩いてみると、坂道の有無などの地理や街並み、住民の様子や動線、移動手段など、地図を見ているだけでは分からない地域の特徴が把握できます。時間帯や曜日別に調査することで、狙うターゲット層を把握することが可能です。

統計GIS

統計GISとは、政府統計の総合窓口e-Statで見ることができる統計地理情報システムのことです。地理と統計情報を合わせて閲覧できます。この統計GISでは、エリアの設定・グラフ表示・レポート生成という3つの機能が使用可能です。

エリア設定では、商圏人口を知りたいエリアを選択できます。グラフ表示は、地図上の範囲によって色分けした統計データを重ねて表示できる機能です。レポート生成は、グラフで表示した内容をエクセルに出力ができます。

商圏人口の調査ポイント

交通量のチェック

店舗の前の交通量を調査しましょう。徒歩・自転車・車がどの時間帯にどのくらい通るのか、その際の速さはどうか、渋滞状況はどうかなど細かい部分までチェックすることが大切です。

交通量や通る人の交通手段に合わせて、看板を出す位置や入口の場所、駐車場の設置などを検討します。また、今後交通インフラの整備予定があるかの確認も忘れず行いましょう。

住民のライフスタイルを把握

お店を利用する可能性がある住民のライフスタイルを確認することが重要です。日々の過ごし方や立ち寄る店など大まかなライフスタイルを掴むことで、店舗のコンセプト作成にも役立ちます。商圏住民の生活スタイルに適した店舗運営ができれば、継続的な集客にもつながるでしょう。

商圏バリアのチェック

商圏バリアとは、客の来店を阻害する要素のことです。具体的には、河川や山などの自然物、幹線道路、大型商業施設などのことを指します。

距離的には同じでも、河川の橋や山のトンネルを越えての来店はお客さんにとって物理的・心理的ハードルが高く、利便性の良い競合店に流れて行ってしまう可能性があります。顧客獲得の機会損失を防ぐためにも、商圏バリアの確認は非常に重要です。

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